オメガ・デヴィル コーアクシャルクロノグラフRef.178.1700/Cal.3313Aのオーバーホール例

オーバーホール前の画像

オメガデヴィルコーアクシャルクロノグラフ178.1700オーバーホール前 オメガデヴィルコーアクシャルクロノグラフ3313Aオーバーホール前 

定期メンテナンスでお持込下さいましたお品物です。
過去に他社様でオーバーホールされた履歴があり、
現状精度には異常が見られません。
ひとつ気がかりなのが秒針規制が効かないところで
先端の変形か破損の可能性があります。
その他、この機械によく見られるローターのガタつき
なども無くオーバーホールと破損の場合はハックレバー
(秒規制レバー)を交換することでお預りしました。

しかしながら、分解するに連れていろいろと問題が見つかりました。

先ずはローターを外したところ不自然なバリが出ています。
右下の画像は本来はオーバルな形状をしていますが潰れて変形しています。
オメガ3313Aローター穴変形 オメガ3313Aローター裏側

オメガ3313Aのローター受け

赤丸の中心部とローターの穴が合致して固定されるのですが、
きちんと重なっていない状態でネジ止めしたため、ローター側の
穴を潰してしまったと推察されます。
新型のローター受けでガタツキが無かったため、直ぐには発見
できませんでしたが、初めて見た症例(ヒューマンエラー)です。

このような修理痕を見ますと他は大丈夫かと不安が一気に増します。

オメガ3313A自動巻き部  

自動巻き部品は既に金属片(赤丸分)が拡散しており、
所定の注油箇所に油が無く、注油不要箇所に油が残って
いる状態でした。

オメガ3317A秒規制レバー 

文字盤の裏周りですが、赤丸がハックレバー(秒針規制)
です。確認したところ先端が曲がっておりテンプに到達
していない事が判明しました。

オーバーホール後の画像

オメガデヴィルコーアクシャルクロノグラフ178.1700オーバーホール後 オメガデヴィルコーアクシャルクロノグラフCal.3317Aオーバーホール後 

結果的に部品交換はパッキンのみで、その他はすべて
修正と仕上げ直しで機能回復しました。
ローターの穴がどのくらい持ってくれるかが未知数
なので、お客様には現状を報告して何か不具合をお感じ
の際はお早めにご連絡下さるようにご説明申し上げ
ました。

総費用46,000円(税別)1年保証